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カンボジア・シェムリアップでの日々の生活。 GIOS PURE FLATとPENTAXと柔道クラブと・・・
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バイクを置いて来てしまったので、取りに行かねばならない。

あれから3週間経っていた。
たまたま、事情を知っていたカンボジア人の日本語ガイドをやってる男の子が、休みで暇だから一緒に行ってくれると言う。心強い。

事務所で待ち合わせて、彼のバイクでピックアップトラック乗り場へ行く。
こちらでは普通の車や、バン、トラックがバスやタクシーの代わりをやっている。
あちらこちらでトラックやバンに人が乗り込んでいる。
しかし、コーケーの近くまで行く車は数が少ないらしい。

国道沿いを南へ下り、町はずれの方に一台停まっていたピックアップトラックがその街まで行くという。
交渉すると、行って、バイクを取って戻ってきて$60。高いけど仕方ない。

おそらく多めに取られたのだろう、俺と彼は荷台ではなくエアコンの効く車内に乗ることになった。
5人乗りの車に、運転手、助手席には年寄りの尼さん、後部座席に俺と彼と、子供を抱いたおばあさんと子供。
荷台には米やら水やらの荷物の他に6人位乗っている。日本なら警察に捕まる人数だ。
荷台の彼らは、皆それぞれに飲み物やらパンやらバナナやらを持っている。荷台も気持ち良さそうだな。

走り始めて10分程で車が停まる。休憩には少し早いなと思っていたら、また人が乗り始めた。
振り返ると、荷台はえらいことになっていた。
サスペンションが底を打つ。それでも運転手は何食わぬ顔で運転している。いつもこんな感じなのだろう。

1時間程で、ベンメリアへの分かれ道があるドムデックへ到着。数人が下りて行く。いくらかの米や水も下ろされた。車が軽くなったのが判る。
ここから先、途中でどんどん人が下りて行く。もう乗ってくる人も物もない。
目的地に着いた頃には、運転手と俺と彼しか乗っていなかった。

町中のバイク屋を探す。小さな町なので探すのに苦労はしない。
覚えていたのか、店のオヤジは顔を見るなり、店の裏手を指差した。
そこには雨に打たれ野ざらしにされたバイクが停まっていた。やはり修理できなかったらしい。

その辺にいた人にも手伝ってもらい、荷台へバイクを積む。
後は帰るだけ。せっかくなので町を少し見て行こうと言おうとしたら、皆勝手にどっかに行っていた。

たばこと水、それと名前も知らない果物を一つだけ買った。一緒に来た彼は大量のバナナを持っている。
運転手も大量のバナナを買って来た。二人で勧めてくるので、仕方なく1本食べたらすごく甘くてうまかった。


3人でバナナを食べ、ラジオから流れてくる音楽を聴きながら帰る。帰りは荷物も人も乗って来なかった。


バイクが直ったらまたコーケーにトライしよう。帰り道、車の中で外を見ながらそう思っていた。


つづく。
次回予告:「教訓4・・・ついにコーケーへ」









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