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カンボジア・シェムリアップでの日々の生活。 GIOS PURE FLATとPENTAXと柔道クラブと・・・
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またまた、とある日曜日。
時刻はAM6:00。
カメラ良し、電池良し、ガソリン良し!サングラスを着け帽子を被り、いざ出発。

もうあの町までは2回も行ったので、勝手知ったる道、スイスイと進む。

町を越え、IMGP3504.jpg何もない道をひた走る。

前回引き返した地点を越えた時、何か壁のような物を一つ越えた気がした。
起伏もない割と平坦な道。

だけど前回よりもほんの少し前に進んだという事実。
それだけで少し気分がいい。


旅は順調に進む。
チェックポイントを通過し、いよいよ近付いてきた。
辺りを見回す。すると・・・IMGP3514.jpg
赤と白の派手なペンキ。

地雷があるよ~って事らしい。

ぜんぜん実感が湧いてこない。
でも絶対に向こうには行きたくないと思った。

さらに進む。






そこかしこに遺跡が点在している。IMGP3508.jpg

面白い。













IMGP3529.jpg途中でっかいリンガがあった。
リンガそれは男根。神様の「アレ。」

いやそれにしても、でかい!











そしてついにIMGP3509.JPG
これ!ガイドブック見てずっと見たかった「これ」にやっっっ・・・っと着いた。

間近で見ると相当な迫力。これを造る為のエネルギーを思うと眼が眩むほどだった。

階段がある。
しかし残念ながら遺跡保護のため、今はもう上まで登ることはできない。
仕方ないので・・・

全速力で突っ込んだ!

上まで登ろうと階段に足をかけたら、警備員に止められた。

周囲を写真撮ってる間、ず~っと見張られてしまう羽目になるのでこんな事はやめましょう。



念願のコーケーを堪能した後は、遺跡前の茶屋で昼食を済ませる。
店のオヤジが話掛けてくるので、適当に相槌をうつ。

腹ごしらえもしたし、後は帰るだけ。時刻は正午近くになっていた。
バイクにまたがり、エンジンをかけ、たばこに火を点け走り出す。

チェックポイントを過ぎ、2Km程進んだところでバイクにまたまたまた異変が!

ガス欠。

確かに家を出てから一度も給油していない。
またバイクを押す。

20分程押したところで、草刈りをしている村人を発見、ガソリンの事を聞く。
この先100m程の右側に車を持ってる家があるらしい。
じゃぁ、あなたは車かバイク持ってないの?と思ったが、そんな野暮な事を聞いてはいけない。

お礼を言い、教えられた方角へ進む。
ほどなく民家を発見。家に入りガソリンの事を聞くと、数リットル分けてくれた。

すると「これで町まで行けるだろう。それより飯は食ったのか?」
食べたばかりなのに食べてないと答えた。
「良し!じゃ食ってけ。」
お礼を言い、家にあがる。

食事がある程度終わると、今度は
「ハンモックは好きか?」
大好きだ!と答える。
「良し!じゃ寝て行け。」
言われるままに寝る。

30分程寝ただろうか、起きた時皆は寝ていたので、ガソリンや食事のお礼として数ドルをハンモックに置いて家を後にした。

無事に町まで到着。ガソリンを満タンにする。

ここまで順調に来ていた。
ベンメリアへの分かれ道を過ぎ、数キロ進んだ時ついに来た。

クラッチがおかしい。

ずっと不安はあったがコーケーへ辿り着いた感動ですっかり忘れていた。
学習能力の低さを恨んでも仕方ないので、今出ている速度を落とさないように、クラッチに負担が掛からないように、慎重にアクセルを操作する。
カーブの連続する道をノンブレーキで曲がる。

一度大きな負担が掛かったらダメだろうなと思っていた、その時!

右コーナーを曲がっていたら目の前に牛の大軍!道がない!

急ブレーキを掛け、半クラの状態でアクセル全開!軽くドリフトしながら方向を無理やり変える。
二度ほど繰り返し、牛と牛の間をすり抜けコーナーを立ち上がる。

衝突は免れたものの50mも進まぬうちにエンジンが空回りを始めた。

終わった・・・。また壊してしまった。

バイクを降り、押し始める。壊れる事は覚えられないのに、押し方は随分覚えた。
車が時々通る。バイクも時々通っている。トラックを待っていた、でも通らない。
そのうち通るだろうと思いながら、2時間押した。

日も傾き始め、段々と人も車も通らなくなり掛けた時、おっさん3人乗りのスーパーカブがやって来た。
バイクが壊れたことを説明するとその中の一人が自分を指差しながら、
「トラック、トラック!」と言う。
もしかして持ってるの?マジ?

どうやら取りに行ってくれるらしい。
その一人がカブに乗って行き、待ってても仕方ないので、残りのおっさん2人とバイクを押しながらしばらく歩いていた。
ラッキーだったなぁと思いながら5分ほど経った頃、さっきのおっさんが帰って来た。
トラックではなくスーパーカブで。

手にはロープを持っている。
そしてそれを指差しこう言う。

「トラック、トラック!」

いや、それはロープ。ロープだから・・・。と、消え入りそうな声で答えた。

しかし、助かった事に間違いはない。とにかくロープでバイクを繋ぎ、彼らの家まで引いて行ってもらった。

家の納屋にバイクを停めると
「どうやって帰るんだ?」
わからない。
「車は運転できるのか?」
もちろん。
「じゃこれに乗って行け。」
まじ?この車?くれんの?
「俺達は町に用事がある。お前が運転するならタダで乗せてやる。」
なるほど。

何か腑に落ちないが、まぁラッキーな事だ。
快諾。

おっさん3人とシェムリアップまでドライブし、今回も何とか帰ってくる事が出来た。
バイクの駐車賃だと言い$20を渡した。


あれから2か月。まだバイクはあそこにあるのだろうか。



今回の旅で解ったことがある。

教訓:知らない人にはついて行きましょう。


コーケー編終わり
次回予告:「シヴォタ通り」







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とある土曜日。
コーケーへ行く為に、またバイクが壊れたら笑えないと思い、今度は自分で修理しようと思いバイク屋へ行った。

工具を借り、カバーを外しクラッチプレートを見てみると、中はボロボロだった。
これだけ削れてると日本ならすぐに交換する。確かに無理をさせすぎた。

店のおやじに聞くと、前回はディスクを替えただけでそこは見なかったという。さらにその部品はシェムリアップには新しい物はなく、プノンペンまで行かないと行けないらしい。

なんとかならない?
「う~ん・・ま、やってみる。2時間掛かるけど大丈夫か?」
2時間で直るのか?大丈夫か?
何度も聞いたが任せとけというし、自分じゃこれ以上何もできないのでここは任せてみた。

おやじが誰かに電話する、違うおやじが来る。部品を見ながらまた電話、違うおやじ。
大丈夫か、ほんとに?

良く見ると手にはそれぞれ違う工具を持っている。良くわからんが分担があるらしい。
一人のオヤジがグラインダーでプレートを削り、別のオヤジがスプリングに焼きを入れ、また別のオヤジとその息子が洗車をして、と見てる限りでおかしい所は何もない。IMGP2692.jpg

約2時間後、出来上がった。見た目は大丈夫っぽい・・。
試乗する。

お~いい感じ!
いける。これならコーケーまでは持ちそうだ。

明日は日曜日。ついにコーケーへ行く時が来た。


つづく

次回予告:「教訓5~次こそはコーケーに着きます。」

バイクを置いて来てしまったので、取りに行かねばならない。

あれから3週間経っていた。
たまたま、事情を知っていたカンボジア人の日本語ガイドをやってる男の子が、休みで暇だから一緒に行ってくれると言う。心強い。

事務所で待ち合わせて、彼のバイクでピックアップトラック乗り場へ行く。
こちらでは普通の車や、バン、トラックがバスやタクシーの代わりをやっている。
あちらこちらでトラックやバンに人が乗り込んでいる。
しかし、コーケーの近くまで行く車は数が少ないらしい。

国道沿いを南へ下り、町はずれの方に一台停まっていたピックアップトラックがその街まで行くという。
交渉すると、行って、バイクを取って戻ってきて$60。高いけど仕方ない。

おそらく多めに取られたのだろう、俺と彼は荷台ではなくエアコンの効く車内に乗ることになった。
5人乗りの車に、運転手、助手席には年寄りの尼さん、後部座席に俺と彼と、子供を抱いたおばあさんと子供。
荷台には米やら水やらの荷物の他に6人位乗っている。日本なら警察に捕まる人数だ。
荷台の彼らは、皆それぞれに飲み物やらパンやらバナナやらを持っている。荷台も気持ち良さそうだな。

走り始めて10分程で車が停まる。休憩には少し早いなと思っていたら、また人が乗り始めた。
振り返ると、荷台はえらいことになっていた。
サスペンションが底を打つ。それでも運転手は何食わぬ顔で運転している。いつもこんな感じなのだろう。

1時間程で、ベンメリアへの分かれ道があるドムデックへ到着。数人が下りて行く。いくらかの米や水も下ろされた。車が軽くなったのが判る。
ここから先、途中でどんどん人が下りて行く。もう乗ってくる人も物もない。
目的地に着いた頃には、運転手と俺と彼しか乗っていなかった。

町中のバイク屋を探す。小さな町なので探すのに苦労はしない。
覚えていたのか、店のオヤジは顔を見るなり、店の裏手を指差した。
そこには雨に打たれ野ざらしにされたバイクが停まっていた。やはり修理できなかったらしい。

その辺にいた人にも手伝ってもらい、荷台へバイクを積む。
後は帰るだけ。せっかくなので町を少し見て行こうと言おうとしたら、皆勝手にどっかに行っていた。

たばこと水、それと名前も知らない果物を一つだけ買った。一緒に来た彼は大量のバナナを持っている。
運転手も大量のバナナを買って来た。二人で勧めてくるので、仕方なく1本食べたらすごく甘くてうまかった。


3人でバナナを食べ、ラジオから流れてくる音楽を聴きながら帰る。帰りは荷物も人も乗って来なかった。


バイクが直ったらまたコーケーにトライしよう。帰り道、車の中で外を見ながらそう思っていた。


つづく。
次回予告:「教訓4・・・ついにコーケーへ」











Link by RainDrop & Frank sozai
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