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カンボジア・シェムリアップでの日々の生活。 GIOS PURE FLATとPENTAXと柔道クラブと・・・
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こっちに来てすぐバイクを買った。
HONDAのSL230。

って話は何回か前にした。
今日はその話。

カンボジアに来てすぐ、うちのボスの粋な計らいで、アンコール周辺遺跡をガイド付きで回らせてもらった。
それですぐに遺跡の魅力にはまってしまい、さらに遠方の遺跡も見たくなった。

ある日曜日、まだ雨季も明けておらず、道はぬかるんでいたがベンメリアとコーケーへ行く事にした。
ベンメリアまで約60km、コーケーまで120km。日本なら軽いツーリングコースだ、とちょっとなめていた。


朝6:00出発。国道6号線を南へ20分ほどでロリュオスへ到着、止まらずに進む。

40分。中継地のドムデックへ到着。なかなかいいペースだ。
ガソリンを入れるついでにコーラを買う。1500R。IMGP4183.jpg

売り場に置いてあるオレンジ色のクーラーボックスに腰掛けて飲む。
バイクでのツーリングはやはり気持ちいい。


休憩を終え、6号線を左に折れベンメリア方面へ向う。
以外にも道は奇麗に舗装されている。もし日本から友人が来るようなことがあれば、ここをツーリングコースにしようかな、なんてことを考えながらさらに進む。

出発して、1時間30分ほどたった頃。料金所へ到着。ベンメリア、コーケー両方の入場券を売っている。
とりあえずベンメリアの入場券だけを買った。

速度を落とさせるためだろう、料金所近辺のアスファルトに段が付いている。
構わずアクセル全開で越えていく。料金所のおやじが奇声をあげているので、手を振って答える。

数分でベンメリアへ到着。IMGP3237.jpg
すげーよ、ここ。
崩壊が激しい。まだ雨季だったせいもあり、コケが遺跡を覆っている。
観光客も少なく、周りは静寂。自然の音と自分の歩く音しか聞こえない。

青々とした木々が遺跡をとり囲み、さらにガジュマルの樹が遺跡から伸びていて、人工的な石の彫刻も、自然なもののようにさえ見える。

神秘的だった。

たったの1時間半でほんとに冒険者気分を味あわせてくれた。

ベンメリアをたっぷり2時間程かけて写真を撮り、堪能したら腹が減って来た。
遺跡の目の前にある露店へ行きバイチャー(炒飯)とビールを頼んだ。

店のおやじが話しかけてくる。
ほんとにこっちは気さくな人が多い。
適当に話をし(ほとんど解らなかったんだけど)、勘定をしてコーケーへ向かう。

料金所の近くにコーケーへ曲がる道があったので、そこまで戻らなければならない。
来た道を引き返し、右へ折れ、コーケーの方へ10分程進んだ所でバイクに異変が起きた。

「やべ、クラッチが滑ってる。」

アクセルを開けた時の反応が鈍い。
止まってバイクを見てみたがどうにもならない。あたりを見ても何もない。当然、近所に修理屋なんてなさそうだったので、今日はあきらめて引き返す事にした。こっちに住んでるのだから、また行く機会はある、と軽い気持ちだった。IMGP3503.jpg

ほんとに何もない道をまたシェムリアップまで引き返す。

20分程戻ったところで、自分の判断が正しかった事に気付いた。
症状が悪化してきている。
エンジンの回転数を上げても、トップスピードが伸びなくなって来ていた。

ドムデックへ着いた頃は40km/h位しか出ない。
スーパーカブにも抜かれていく。

シェムリアップに着いた頃は自転車にも抜かれるくらいの速度になっていたが、なんとか帰って来た。
バイク屋のおやじが「また来たのか」って顔してこっちを見てる。

「明日取りにくるよ。」

そう言ってバイタクを捕まえて家に帰った。


つづく












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今日の文と写真は関係ありません。


いつものように、いつものところで酒を飲んでいた、とある夜。inu1.jpg

カウンターの向こうから
「この前来てた大阪の夫婦のな、奥さんがいい文章書いててん。今ないねんけど。」

いや、無い物を言われても・・・。
じゃ、今度持って来て、と言いかけた時、隣の席から、

「あるよ。」
車に戻り、数枚のコピー用紙を持って来てくれた。

持ち歩いてるんですか?
「たまに読み返すんだよ。」

ふ~ん?っと気のない返事を返し、特に何も考えずに読み始めた。
しばらく読み進むにつれ、彼が持ち歩いている理由がわかった。inu2.jpg

嬉しかったんですね?
「自分の事がこんな文章になるとは思わなかったんでね。」

そこには、この店の事、そこに行くまで随分苦労した事、そこで出会った隣に座る人の事、それで二人の旅行がいくらか充実度が増した事などが、素晴らしい文章で書かれていた。

彼曰く、最近変わって来たものの、これまでカンボジアについての文章と言えば、内戦や地雷に関するものばかりだったらしい。自分の事が書かれている事、カンボジアの暗い過去が書かれていない事が、彼の持ち歩く理由らしい。時々は人に見せているのかもしれない。

「ここに10数年住んでるからね。今、ハワイやオーストラリアが言われてるように、カンボジアに住んでるなんて羨ましいと言われたいんだよ。」

思ってりゃいつかそうなりますよ。


この日も遅くまで飲んでいた。


今日の話おわり

次回予告:「教訓」





次回予告に日曜日と書いたのに、気づいたら木曜日になっていた。

日曜日の朝。
柔道の日。道着を乗せ、吠えながら追いかけてくる犬を横目に自転車を漕ぐ。

カンボジアの朝は早い。朝6時にはそこかしこで朝食の準備がなされている。
近所の兄ちゃん達と朝の挨拶をしながら、川沿いの屋台でIMGP4142.jpg今日の朝食を物色する。
優柔不断な俺には自転車のスピードは都合がいい。

今日の朝食はチュンチュル。

ちょっと甘めの小麦粉の生地を揚げてある。
中には豚肉と芋が入っていて、ほんのりと豚肉のダシが生地に染みている。

朝一の揚げたてはうまい。一つ200R。1000R=25円で腹いっぱいだ。



チュンチュルをほおばりながら柔道着に着替え練習を始める。
IMGP4144.jpg

今日は10数人しか来ていない。
明日はお釈迦様の日で学校は休みらしく、そのせいかもしれない。

米倉がプノンペンに行ってていないので、ずいぶん生徒の相手をした。






帰りにまた屋台による。IMGP4145.jpg
カンボジアベーグル。
近所のオヤジが焼いている。

一つ2000R。
疲れた体がココナッツ風味のタレを欲しがる。


今日もたくさん汗をかいた。夜はビールがうまいに違いない。

こんなんだから痩せないんだな。



今日の話終わり

次回予告:「楽園」


Link by RainDrop & Frank sozai
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